2.給付関係
2-5.医療費が高額なとき

窓口で支払う医療費の自己負担額が高額になったときは、負担を軽くするために一定額(自己負担限度額)を超えた額があとで現金で健康保険から支給されます。これを「高額療養費(家族高額療養費)」といいます。(※申請をしていただく必要がございますが、対象者には連絡を差し上げます)

上記の方法は償還払いなので、病院窓口では一旦高額な医療費を支払う必要があります。そこで、支払い時の負担を軽くするために「限度額適用認定証」の制度があります。事前に健康保険組合に申請・証の発行を受け、医療機関に提示することで支払い時に自己負担限度額までで抑えることができる(限度額を超えた分を支払わなくて済む)というものです。

どちらの方法も最終的な自己負担金額は同じですが、高額療養費の場合は支給までに最短でも診療月から3ヵ月ほど時間がかかります。
※自己負担限度額の金額等については、ページ下の【詳細】でご確認ください。

 ■ 高額療養費の申請
提出書類 「高額療養費支給申請書」  [ Excel / PDF ]
添付書類 領収書(写)
提出先 各事業所の社会保険担当者(渡辺パイプ社員は本社人事G)
または健康保険組合
【ご確認ください】
高額療養費支給該当者には健康保険組合または事業所の社会保険担当者より連絡をします
市区町村民税の非課税世帯に属する人は健康保険組合までご連絡ください。

 ■ 限度額適用認定証の申請
提出書類 「健康保険限度額適用認定申請書」  [ Excel / PDF ]
添付書類 対象者の保険証のコピー
提出先 健康保険組合
【ご確認ください】
市区町村民税の非課税世帯に属する人は 【健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証】 の交付となります。
健康保険組合では被保険者の課税状態を把握しておりませんので、自己申請でお願いいたします。
 >> 申請書はこちら
該当者は申請前に健康保険組合にお問合せください。

限度額について

70歳未満の自己負担限度額は以下の通りです。(70歳以上は【高齢者の高額医療】をご確認ください)

所得区分 自己負担限度額 限度額証の
適用区分
標準報酬月額
83万円以上
252,600円 + (医療費総額 - 842,000円)× 1%
【多数該当時】140,100円
標準報酬月額
53万~79万円
167,400円 + (医療費総額 - 558,000円)× 1%
【多数該当時】93,000円
標準報酬月額
28~50万円
80,100円 + (医療費総額 - 267,000円)× 1%
【多数該当時】44,400円
標準報酬月額
26万円以下
57,600円
【多数該当時】44,400円
住民税非課税者 35,400円
【多数該当時】24,600円

高額療養費の算定は、①各診療月ごと ②1人ごと ③各病院ごと(外来・入院別、医科・歯科別)で行われ、保険診療の対象とならない入院時の差額ベッド代や食事の自己負担分は含みません。
調剤薬局を利用した場合の調剤代は処方箋を発行した病院の医療費と合算されます(調剤合算)。
所得区分の標準報酬月額は給与明細に記載されています。
医療費(被保険者本人なら3割負担分)が自己負担限度額欄の 緑色の文字 の金額を超えたら、高額療養に該当すると考えてください。
限度額証を利用した場合は清算時の支払いが上記表の額までとなり、高額療養費の支給の場合は自分が支払った分(3割)から上記表の額を引いた額が支給されます。


自己負担がさらに軽減される場合

【 合算高額療養費 】
1ヵ月1件ごとの自己負担額が限度額に満たない場合でも、同一月・同一世帯内の保険診療で21,000円以上の自己負担が複数ある場合はその額を合計することができます。(世帯合算)
合計額が自己負担限度額を超えた場合、超えた額が「合算高額療養費」として支給されます。
※ここでの【同一世帯】とは、被保険者とその被扶養者のことを指します。(例えば夫婦共に被保険者の場合は別世帯です)

【 多数該当 】
1年(直近12ヵ月)の間、同一世帯で3回以上高額療養費に該当した場合には、4回目からは自己負担限度額が 表の【多数該当時】の金額に引き下げされます。

【 注意事項 】
限度額証を利用した場合は世帯合算、調剤合算は行われません。また、多数該当も同じ医療機関で限度額証を出し続けた場合でないと適用されないことがあります。どちらの場合も、高額療養費として限度額証を利用できなかった分が後日健康保険組合から支給されます。(該当者にはお知らせしますので、案内に沿って請求してください)

高齢受給者(70~74歳)の高額医療

健康保険に加入する70歳以上75歳未満の高齢受給者の自己負担限度額は高齢受給者証(健保が発行)を提示することで、窓口での支払いが限度額までで済むことになっています。(但し同月内で、別の病院にかかったり入院と外来があった場合は世帯合算として後日高額療養費の支給を受けることができます)

高齢者の自己負担限度額は以下の通りです。
【 被保険者(本人)が高齢受給者の場合 】

所得区分 自己負担限度額
外来
(個人ごと)
外来 + 入院 (世帯ごと)
現役並所得者
(標準報酬月額
 28万円以上)
44,400円 80,100円 + (医療費総額 - 267,000円)× 1%
[多数該当は 44,400円]
一般所得者
(標準報酬月額
 26万円以下)
12,000円 44,400円
低所得者Ⅱ 8,000円 24,600円
低所得者Ⅰ 8,000円 15,000円

【 被保険者が70歳未満で被扶養者が高齢受給者の場合 】

所得区分 自己負担限度額
外来
(個人ごと)
外来 + 入院 (世帯ごと)
下記以外 12,000円 44,400円
低所得者Ⅱ 8,000円 24,600円
低所得者Ⅰ 8,000円 15,000円

◆ 低所得者Ⅱとは、世帯全員が市区町村民税非課税で年金収入が80万~160万円等
◆ 低所得者Ⅰとは、世帯全員が市区町村民税非課税で年金収入80万円以下を満たす人等
◆ 現役並所得者に該当する場合は、市区町村民税が非課税等であっても現役並み所得者扱い


【高額療養費】 1月15日から2月14日まで入院しました。この場合の高額療養費はどうなりますか?
この場合の自己負担限度額の計算は、1月、2月と分けで計算することになります。
それぞれの医療費が自己負担限度額を超えていた場合、高額療養費が支給されます。(限度額証を提示した場合は、適用されているはずです)
高額療養費制度で言うところの『1ヵ月』とは1日~月末までの歴月単位であり、「1回の入院」や「入院日数が30日間」という考えではありません。
また、医療機関ごと、外来・入院別、医科・歯科別で計算される点にもご注意ください。


【高額療養費】 自分の医療費が【合算】や【多数】に該当した場合はどうなりますか?
限度額証を提示しても、医療機関側で【合算】は行われませんし、また同じ医療機関に連月通ったりしない限り【多数】の判定もされません。こういった場合は、後日、健康保険組合から高額療養費の支給を受けることができます。支給がある場合には、人事、もしくは健保から必ず被保険者にお知らせいたしますので、案内に沿って請求をしてください。


【高額療養費】 自己負担限度額っていくらなのですか?計算式がよくわかりません。
具体例を挙げて計算してみます。医療費点数は領収明細書などで確認できます。
所得区分標準報酬月額30万円 の場合
医療費点数35000点(医療費総額=350000円) ※1点=10円
自己負担(3割)35000点×3=105000円
自己負担限度額80100円+(医療費総額-267000円)×1%
=80100円+(350000円-267000円)×1%
=80930円
*3割負担を医療機関に支払った場合…
  高額療養費として 105000円-80930円=24070円 が健康保険組合から支給
*限度額適用認定証を利用した場合…医療機関での請求額が80930円になっている
注意:保険適用外の治療や、入院時の食事代、差額ベッド代などは対象外です